【AI初心者向け】ディープラーニングの資格「G検定」の対策を徹底解説【2019/11】

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G検定(ジェネラリスト検定)という資格があるのを皆さんは知っていますか?

比較的新しい検定試験のため知名度はまだ高くありませんが、
ディープラーニングに関する資格の1つです。

今回はそのG検定について、試験の概要から、難易度、おすすめのテキストまで詳しく説明しますので、ぜひ参考にしてみてください。
(ちなみにこれを書いている僕は、2019年11月の試験にて一発合格しました。)

【ターゲット】

  • AI、Deep Learningに興味がある人
  • G検定を受験しようとしている人
  • G検定を受験したものの不合格となった人

【目的】

  • G検定の合格者を増やし資格の知名度を上げたい
  • AI人材を増やし、日本をAI先進国にしたい

 

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G検定とは

G検定は、一般社団法人 日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施している検定試験です。
正式名称は「JDLA Deep Learning for GENERAL」と言います。

JDLAはこの試験の概要を以下のように定義しています。

ディープラーニングを事業に活かすための知識を有しているかを検定する

一般社団法人 日本ディープラーニング協会

G検定の「G」は「Generalist」の頭文字から来ています。
狭く深い知識を持つスペシャリストと違い、ジェネラリストは広く浅い知識を持つ人を表す言葉です。

その言葉の通り、ディープラーニングに関する幅広い知識を持っているどうかをはかる試験となっています。
ディープラーニングの実装方法などの深い部分に関してはG検定では扱いません。

深い知識やスキルに関しては、JDLAが実施しているE資格(JDLA Deep Learning for ENGINEER)という検定試験で認定されます。

イメージとしては、
G検定:ざっくりディープラーニングとはなんぞやを知ってますよと証明できる資格
E資格:AIエンジニアとしてコーディングできますよと証明できる資格
という感じですね。

G検定の実施概要は以下の通りです。

  • 受験資格:制限なし
  • 試験概要:120分、小問226問(前回実績)の知識問題(多肢選択式)
  • 受験場所:オンライン実施(自宅受験)
  • 試験頻度:年2~3回(2020年は3,7,11月に実施予定)
  • 受験料:一般 12,000円+税、学生 5,000円+税
  • 公式HP:https://www.jdla.org/business/certificate/

自宅で受験できるため、ぶっちゃけインターネットや参考書を見ることもできます。
ただし、カンニングは禁止されていますし、出題数が多いのであらかじめ十分な対策をしておかなければ合格はできません。
油断は禁物です。

G検定取得のメリット

G検定を受験しようか悩んでいる方にG検定取得のメリットをご紹介します。

AIに関する幅広い知識が学べる

先述したように、G検定は広く浅い知識を持っていることをはかる試験です。
その試験に合格するには、AIに関わる広い分野の知識を保持している必要があります。
後述するG検定のテキストを使って勉強することで、体系的に広い範囲の知識を得ることができます。

その知識があれば、AI関連プロジェクトの上流工程にて活かすことができます。

自分の市場価値が高くなる

IT人材とAI人材は似ているようで異なります。
AIが発展すると仕事がなくなる」という声をよく耳にしますが、AI人材は世界的に不足しています。
一方で「従来型IT人材は2030年に10万人余る」というレポートを経済産業省が発表しています。

AIに関する幅広い知識を持つことを証明する「G検定」を保持していることで、IT人材ではなくAI人材と認識してもらうことができます。
市場価値が下がっていくと予想されているIT人材から脱却し、AI人材になることで自分の市場価値を高める効果が見込めるのです。

合格者限定のコミュニティに入れる

JDLAが運営するAIに関わるコミュニティが存在します。
G検定に合格することによってそのコミュニティへの参加が可能となります。

有識者同士で情報交換をすることで、よりAIへの理解や知識を深めることができます。
コミュニティへの参加は任意ですが、今後もAIに関してスキルアップしていきたいと思っている人は是非入ることをお勧めします。

G検定の難易度・合格率

これまでに実施されたG検定の受験者数の推移合格率は次のようになっています。

開催回受験者数合格者数合格率
20171,44882356.84%
2018#11,9881,13657.14%
2018#22,6801,74064.93%
2019#13,4362,50072.76%
2019#25,1433,67271.40%
2019#36,5804,65270.70%

比較的、合格率が高い試験ということがわかります。
しかし、G検定そのものがまだ知名度が高くないことから、受験者は元々ある程度AIに関する知識を持った人が多いと予測されます。
そのため、とても簡単な資格だと思っていると痛い目にあう恐れがあります。

とはいえ、エンジニア向けではなくどちらかと言えば営業向けの知識だけを問う資格であり、事前に対策をしておけば受かることは難しくない資格と言えるでしょう。
(本来やっちゃダメですが、参考書やネットでのカンニングもできますしね。)

僕はAIについて全く知らない状態から約1ヵ月くらいかけて勉強しましたが、1週間の勉強で合格している人もいらっしゃるようです。
時間を確保できる人は1ヵ月程度の勉強時間で、時間があまり取れない人は少しずつ2ヵ月程度の勉強時間で合格できると思います。

G検定の合格ライン

結論から言うとJDLAでは、合格ラインの開示は行っていません。
また、受験者に対して得点の開示も行っていません。
そのため、合格ラインはあくまでも推測しかできません。

僕が受験した時の感覚では、
・6割:確実に正解
・2割:自信はないがおそらく正解?
・2割:わからない。運否天賦
といった具合でした。

僕は昔から運の悪い人間なので、わからなかった2割の問題はほぼ全て間違っていると思います。
自信はない2割は、おそらく半分ほどは正解できたのではないかという感覚です。
そのため、7割程度が合格ラインではないかと推測できます。

他の受験者の声も調べてみましたが、皆さん概ね6~7割が合格ラインではないかと推測しているようです。

G検定のおすすめテキスト(参考書)

僕が実際に使用した参考書の中で、おすすめのものを紹介します。

人工知能は人間を超えるかディープラーニングの先にあるもの/松尾豊

こちらは、人工知能について事前知識が一切ない方にお勧めです。
わかりやすく書かれているため、ざっくり人工知能ってこんなものなんだなと理解するのに役立ちます。
この本を読んだうえで、他の参考書に移ると理解しやすくなると思います。

ただし、G検定に合格することだけを目的にする場合は、読まなくても問題はありません。
受験まで時間がない人は、この本は読まずに②、③の参考書のみを使用することをお勧めします。

深層学習教科書ディープラーニングG検定(ジェネラリスト) 公式テキスト/一般社団法人日本ディープラーニング協会(監修)


JDLAが出版しているG検定の公式テキストです。
これは絶対に押さえておきましょう。

試験に出る情報の7割はこの本に載っていたなという感覚です。
言葉の意味を忘れたときなどに調べるのに重宝します。

全ての内容を理解する必要はないですが、G検定に合格したいならば絶対に読んでおくことをお勧めします。

徹底攻略 ディープラーニングG検定 ジェネラリスト問題集/スキルアップAI株式会社 明松 真司

通称「黒本」と呼ばれている問題集です。
上記②の公式テキストと併せて使うことでより理解が深まります。

章ごとの小問だけでなく、模擬試験もついていますので本番に近い感覚で学べます。
この問題集の模擬試験と全く同じ問題も本番で出ていました。
公式テキストでは解説されていないことも、こちらの解説では載っていますので必須の一冊です。

G検定の過去問題・模擬試験

G検定には、過去問は存在しません。
以前、販売されたことがあるようですが、JDLAに無断で販売していたらしく販売の差し止めが行われたそうです。

JDLAは禁止行為として、以下の通りに定めています。

試験問題の全部もしくはその一部において、漏えいにつながる一切の行為、またはそのおそれのある行為 (文書、口頭、電子データ、機械によるいかなる形式での保存、変更、複製、配布、送信、公開、出版等)

G検定受験サイト利用規約 第8条 禁止行為

そのため、過去問は存在しないのが現状です。

その代わり模擬試験は存在しています。

「徹底攻略 ディープラーニングG検定 ジェネラリスト問題集」の模擬試験

前章でも紹介した問題集です。
巻末に模擬試験がついており、内容も本番に近いのでこの本をやっておいて損はありません。

本番では、こちらの模擬試験と全く同じ問題がいくつも出題されたと記憶しています。

「Study-AI」の模擬試験

http://study-ai.com/generalist/

「Study-AI」という会社が、模擬試験を無料で公開しています。
メールアドレスを登録するだけで誰でも利用できます。

こちらも本番で同じ問題が出題されていましたので、時間に余裕がある方は一度やっておくべきです。

「STANDARD」の対策模試

https://ai-std.standard2017.com/

こちらは「STANDARD」という会社が行っている、法人向けの講座です。
個人での申し込みはできないようなので、会社としての受験ができる方向けになります。

僕は幸運にも会社がこの講座を受けさせてくれたので、対策模試を受けることができました。
(ぶっちゃけると会社に強制的にこの講座を受けさせられたので仕方なくG検定を受けることになりました笑)

こちらの対策模試が一番役に立ったと個人的には思いました。
他の模擬試験でやった問題も本番で出題されましたが、この対策模試が一番本番と同じ問題が多かったです。

受験した感想

まず第一に、開始時間の13時になる前から試験がスタートし動揺しました笑
試験開始は13:00となっていたので「開始」ボタンを押しても「13時まで待機させられるんだろうなー」と思っていたのですが、押した瞬間に試験が始まりました。
どうやら12:50以降なら任意のタイミングで受験開始できる仕様だったようです。

そして、前半から法律関連の問題が多く心が折れそうになりました。
なぜなら、法律関連は全然覚えられず捨てていた分野だったからです笑

ひとまず後で見返せるようにチェックだけ入れて、どんどんスルーしました。
わからない問題は飛ばして最後まで回答後に、見直すやり方をお勧めします。

後は、ちょこちょこ公式テキストに載っていない言葉が出てきます。イライラしました笑
とはいえ多くはないので、この分は点が取れなくても合格できると思います。

最新の技術に関する問題が出てテキストベースの学習をしている人を殺しに来ます。
テキストはあくまでも出版時点までの情報しか載っていないため、最新の情報をネットで得ておくことも必要だと思い知らされました。

愚痴ばかり言いましたが、ある程度AIへの知識が得られたのでAI関連のニュースなども雰囲気理解できるようになりました。
社会人になってから試験を受ける緊張感を忘れていたので良い刺激にもなりました。

保持している資格が増えたことで、レベルアップした気持ちにもなれましたので、僕個人としては受けてよかったと思いました。

今回は以上です。

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